カンガルー産業①


ハンター写真

【カンガルーハンター、Garry Gebhardt氏の写真。 出典:THE AUSTRALIAN NEWS, Meat ban has roo industry bleeding. http://www.theaustralian.com.au/news/nation/meat-ban-has-roo-industry-bleeding/story-e6frg6nf-1226382020828】

カンガルーは他の畜産同様、「肉」と「皮」を資源とし、世界各国に輸出されています。

では、具体的に産業としてどのように管理されているのでしょうか?

まず、大前提として以下3点が産業を理解するのに大きなポイントだと言えます。

1.カンガルーはオーストラリアにしか生息していない。

2.カンガルーは飼育ではなく、全て野生のカンガルーを捕獲している。

3.『皮』目的での捕獲は禁止されており、あくまでも『肉』を目的としなければカンガルーの捕獲はできない。

オーストラリア政府は専門の生態学者の研究データを基に、生態系及び動物保護という観点から非常に厳しい捕獲基準を業者にかしており、厳密な統制下の素で行われています。

以前、ブログで『カンガルーの種類(http://www.roomeat.co.jp/shop/?p=297)』で紹介した通り、カンガルーには多くの種類が存在します。これらすべてのカンガルーが捕獲できるのかというと、そうではありません。商業的に捕獲可能なカンガルーは生息数が増加傾向にある、「アカカンガルー」、「ハイイロカンガルー」、「ワラビー」など大型のカンガルー6種と決められています。

アカカンガルー

【アカカンガルーの写真。出典:The Animal Files http://www.theanimalfiles.com/mammals/marsupials/kangaroo_red.html】

では、実際にどのようにしてカンガルーの個体数を把握しているのでしょうか?

商業目的で捕獲されるカンガルーの99%以上がオーストラリア内陸部の乾燥した牧草地で行われます。これらの個体数は高度な航空写真測定技術により観測され、各州政府により評価されます。200-300m程度の超低空飛行を可能にした改造飛行機もしくはヘリコプターを使用し上空より撮影を行います。

上空からのカンガルー

【写真右が上空よりカンガルーをモニタリングしている風景。写真左が視認できている実際のカンガルー。出典:Kangaroo Industry Documentary. https://www.youtube.com/watch?v=1JXpTPT2YFA】

上記の写真でも見て取れる通り、航空写真にはカンガルーのような大型動物ははっきりと映し出されるため、個体数を計測することが可能なのです。また、30年間のモニタリング実績に基づき総個体数を正確に確定する技術が開発されています。

★カンガルー産業のドキュメンタリー(英語のみ)★

KIAA オーストラリアカンガルー産業協会 URL:http://www.kangaroo-industry.asn.au/index.html

当社は日本で唯一の正規会員企業です。