カンガルーの繁殖


カンガルー1

【出典:http://free-images.gatag.net/tag/kangaroos 著作者:theodore moniodis】

カンガルーの繁殖状況に関しては、過去多くの専門家が調査をし、さまざまな議論がなされましたが、1959年にオーストラリアのアデレード大学でカンガルーの出産もようが撮影されるにおよんですべての疑問が解決されました。

それによると:

1.交尾後約33日で雌は自分の腹の袋をなめてきれいにし、出産に備えます。

2.生まれた赤ん坊は、羊膜につつまれて頭からでてきますが、すぐにそれを脱ぎ捨てます。生まれたての子は体調約2㎝、体重0.9gが普通です。

3.その赤ん坊は、前あしのかぎ爪で母親の腹の毛をつかみ3分程度で袋まではいあがります。そして中に入り、4個の乳首のうち一つをくわえます。

4.赤ん坊は、8か月間を母親の袋ですごし、その間に体重は4.5㎏位になります。やがて、袋を出て走り回るようになりますが、その後も6か月間は袋に頭を突っ込んで乳を吸い続けます。

 

カンガルーでは、通常、一頭の子供が分娩されますが、普通の哺乳理動物との大きな違いは、妊娠期間が非常に短く約33日である、また性周期が35日位しかないということです。子供が袋の中にいる期間は、この性周期が停止するものの子供が成長し、袋から出てしまうとすぐ妊娠してしまいます。極端な言い方をすると、カンガルーの雌は生殖可能になると、死ぬまで常に子供を袋の中に宿し続けることとなります。

カンガルーの雌は1歳半から2歳4か月くらいで性的に成熟し、一生繁殖を続けます。もっとも年をとると受精力が衰えるため繁殖可能な年齢は3歳から15歳くらいまでと言われています。さらに干ばつなどの天候不順な時には生殖能力が停止しカンガルーの頭数が減少する原因になりますが、農畜産用灌漑施設が整っている現在では干ばつになっても繁殖能力が停止しない場合が多くなっています。

これも、カンガルー増加の大きな原因の一つとなっているようです。

参考資料:白石 哲 著 『カンガルー』、動物百科大事典